こんな人は特に遺言書が必要です!

遺言書がない場合には、相続人全員で話し合い、遺産分割協議として全員が合意することが必要があります。思いもよらないトラブルや残されたご家族の手間を防ぐためにも、下記のケースに該当する方は遺言書を残すことをご検討ください。

法定相続と異なる遺産配分をしたい

法定相続分は民法で定められています。

法定相続関係図

法定相続人は、被相続人の配偶者・子・父母・兄弟姉妹になります。
法定相続人が死亡している場合、子であれば孫、父母であれば祖父母、兄弟姉妹であれば甥姪が代襲相続として法定相続人となります。

  1. 子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各1/2とする。
  2. 配偶者及び直系尊属が相続人であるときは、配偶者の相続分は、2/3とし、直系尊属の相続分は、1/3とする。
  3. 配偶者及び兄弟姉妹が相続人であるときは、配偶者の相続分は、3/4とし、兄弟姉妹の相続分は、1/4とする。
  4. 子、直系尊属又は兄弟姉妹が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする。
    ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の相続分の1/2とする。

特に上記 「2.」や「3.」の場合は、配偶者へ多くの財産を残したいといケースが多いです。
また、親の面倒をよく見てくれた子供には多めに残すなど、遺言書に残すことで遺言者の意思は尊重されます。

相続人の人数、遺産の種類が多い

遺産分割協議は全員が合意する必要がり、相続人の人数や遺産の種類が多いとなかなか合意するまでに時間と手間が必要になります。

特に兄弟姉妹への相続の場合、相続人がお互いに疎遠で住所も知らない場合や存在すら気づいてないということもあります。

また、逆に「遺産が少ない」場合でも必要と思われるケースがあります。特に家や土地は分割することが難しく、手間も時間も必要となります。「土地と家は長男に、金融財産は次男に」と遺言者の意思が伝われば分割協議もスムーズにすすみます。

事業を経営している

特に個人事業を経営している場合、事業資産は個人名義であることがほとんどで、これらは相続財産の対象となります。相続によって事業用資産が分散することを防止できます。

相続人以外に財産を残したい

内縁の妻や子の配偶者(息子の嫁など)への遺贈や生前お世話になった人や団体への寄付などで遺産を残したい。

再婚をしている

先妻の子と相続に関する争いを起こさないよう、遺留分を考慮した遺言書の作成が必要になります。

相続人がいない

遺言書が無いと国庫に帰属することになります。遺言書によって寄付をする自治体や民間団体の指定、ペットの委託先などを意思表示することができます。

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